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十勝2×4協会ブログ

2018年07月27日

道立帯広高等技術専門学院の生徒が会員現場を見学

最新の国勢調査によると、道内の10代の大工はわずか百数十名。20代の大工も1000名を切っている状況です。今後、深刻な人手不足が予想されています。次代の作り手を育てるのは、大きな課題となっています。

そんな中、道立帯広高等技術専門学院の建築技術科に通う生徒たちが、7月20日、十勝2×4協会会員の協力で2×4工法について学びました。

午前中は、とかちプラザでウッズ建築設計の山口さんが講師となり、2×4工法について会員向けに講義を行いました。午後からは、帯広高等技術専門学院の先生、生徒が加わり、バス2台で現場を回りました。

外城建設(清水町)の現場では、同社の担当者が学生たちに現場での工夫について説明。

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当会の会員は、こうした明日の建築を担う学生さんを応援し、インターンシップと呼ばれる職業体験を受け入れたりするなど、現場の仕事の楽しさ、やりがいなどを伝える努力をしています。

その結果、学院を卒業後に会員工務店に就職する学生も出てきています。
今後も、こうした学院の取り組みに協力し、建築業界で働く若い人たちを少しでも増やしていければ、と考えています。

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2018年07月19日

夏休みD.I.Y.フェア 親子deスツール作り♪ に参加しませんか?

十勝2×4協会では、創立40周年記念事業として「夏休みD.I.Y.フェア 親子deスツール作り♪」
を7月29日(日)帯広市西2条9丁目の旧北洋銀行跡地「TOKACHI ICE PARK」で行います。


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ツーバイフォー材の廃材などを使い、実用的なスツールを親子で協力しながら作っていただく
イベントです。もちろん、プロであるわたしたち協会会員がわかりやすくレクチャーします。

わずらわしい事前お申込は不要。工具も不要です。汚れてもかまわない服装で軍手もご用意
してご参加ください。ものづくりの喜びをお子さまと親御さまにご体験いただきたいので、親子
でご参加をお願いしております。

スケジュールは、10:30~ 12:00~ 13:30~ 15:00と4回開催いたします。
定員は各回20組で、当日先着順で受け付けます。

また、雨天でも決行いたします。

みなさまの当日のご参加、心よりお待ちしております。

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上記画像をクリックすると、拡大表示されます



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2018年06月28日

十勝2×4協会 40周年記念行事その2 カナダ住宅セミナーを開きました

十勝2×4協会では6月19日、設立40周年記念行事の1つとして、カナダ在住の伊藤公久(キミ伊藤)氏を講師に招いて帯広市百年記念館で研修会を開きました。

研修会のテーマは、ツーバイフォー建築の本場・カナダで耐震性を確保するためにどのようなルールで建築しているのか、そして日本がZEH(ゼロエネルギー住宅)を推進しようとする中、カナダの取り組みはどうなのか、という2つ。

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赤坂正会長

奇しくも前日の18日朝、大阪で思いも寄らない震度6弱の大地震があったばかり。赤坂正会長は、研修会冒頭のあいさつで「まずは、大阪北部の大地震で亡くなられた方に哀悼の意を表します」と話した上で、協会とカナダとのつながりを説明。そして、伊藤氏が登壇しました。

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伊藤公久氏

伊藤氏は、カナダ・ブリティッシュコロンビア州立大学で木造建築構造力学を専攻して卒業。その後、木造建築の構造設計、住宅建築の省エネルギーコンサルタントを主な業務とするK.ITO&ASSOCIATES LTD.を設立。同州のバンクーバーでサスナビリティーを目指した建築設計・施工管理に取り組んできました。

こうした経験を生かし、北海道内でカナダの技術・基準によるスーパーEハウスやネットゼロエネルギーハウスの設計・アドバイスなども行ってきました。帯広にもこれまで何度も訪れており、当会との交流も古くからあります。

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会場には、会員だけでなく道内各地からも参加者があった

伊藤氏は、耐震性の確保に関連し、住宅でもっとも重要なのは「『命を守る』こと。そのためには、大地震で倒壊しない耐震性だけでなく、住める状態で残ること、また経年劣化による老朽化を防ぐことで長く安全に住めることも必要。そこで、基礎のきちんとした設計や防湿措置などが大切になり、大きな揺れを受けたときに建物が浮き上がらないよう基礎と緊結する金物が必要」と話しました。

ネットゼロエネルギーハウスについて、カナダでは2030年をメドに、新築建物は全てネットゼロレディー(ネットゼロ建物の準備ができている)にするという方針を説明。その上で、ブリティッシュコンロビア州では、目標到達を2032年にずらしています。その理由は、ネットゼロエネルギー住宅の技術者養成が急務であり、そのために時間が必要なんだそうです。

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ブリティッシュコロンビア州が定めたネットゼロレディハウスの目標

日本では2020年に新築住宅の半数をZEH(ネットゼロエネルギー住宅)にするという目標があります。ただし、これは義務ではなく、努力目標です。また、戸建住宅以外のマンションやアパート、さらに店舗など住宅でない建築についてはZEHの具体的な目標数字は決まっていません。

これに対してカナダでは、お金のかかる太陽光発電システムの搭載を求めない代わりに、今以上の高断熱化と・高効率設備の採用でエネルギー消費を大幅に減らすネットゼロレディを全ての新築建物に義務化すると宣言しました。アパートや商業建築も全て対象となります。日本で2020年に全ての建物に義務化されるのは、現行の省エネ基準をクリアすることだけです。そう考えると、カナダは日本よりもずっと厳しい目標を立てていることがわかります。

実はカナダでは、石油ショック以降にR-2000住宅やスーパーEハウスといった省エネ住宅の目標を作り、日本よりも高性能な家づくりを進めてきました。そうした歴史があるからこそ、高い目標を設定できるのです。

十勝2×4協会では、こうした先進的な事例を学びながら、自主的に地球環境にやさしいCO2を出さない家づくりを進めていきたいと考えています。


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2018年05月16日

消費税増税を前に家づくりへ動く消費者が増えた?

テレビCMでもおなじみかと思いますが、長期固定金利の住宅ローン「フラット35」を提供する、(独法)住宅金融支援機構北海道支店が、今年2月に実施した「住宅市場動向調査」の結果を4月下旬に発表しました。昔の「住宅金融公庫」と言えば、わかる方も多いかと思います。

回答したのは、道内の一般消費者100人と、長期固定金利住宅ローン「フラット35」を利用したことのある住宅会社108社。

5年前からほぼ半年に1回の割合で同じ調査を続けており、今回はこれまでの結果も踏まえて概要をご紹介します。


金利動向に敏感な一般消費者
消費者に対する質問の中では、「平成30年度は前年度に比べて住宅が買い時である」と答えた方の割合が47%と、全体の約半数になりました。

買い時であると答えた理由については、「消費税増税前の駆け込み」を挙げる人が72%と約4分の3を占めました。「住宅ローン金利が低水準」で43%と昨年に続いて第2位だったものの、昨年に比べ14%もダウンしました。一方で第3位に入った「金利先高感がある」は36%と12%増えました。

このことから、消費者は増税前に急いで買おうとする人が多く、また「今は金利が安いけど、上がるんじゃないか」とかなり気にしている様子がわかります。


住宅会社を苦しめる、人件費・土地・建材の値上がり
さて、住宅会社に「お客さまが一番利用する住宅ローンは?」と聞くと、一番多いのが「3年固定型」で33.3%、次に多いのが「フラット35」で21.0%、「フラット35以外の全期間固定ローン」20.0%、「10年固定型」19.0%の順に続きます。

これは一昨年秋の調査よりも3年固定型が10%もダウンし、フラット35が6%近く増えました。これも「そろそろ金利が上がるのではないか」という消費者の不安心理の表れかもしれません。


一方、住宅会社は58%が「平成30年度は前年度に比べて受注・販売が増える」と回答し、5期連続で過半数を超えました。とても景気が良さそうに見えますね。

その要因として、「消費税増税前の駆け込み需要」を挙げる事業者が全体の59%と最も多かったです。さらに、「景気の回復感が徐々に広がってきているから」も前年度の17%から28%に増える一方、「すまい給付金、贈与税非課税措置、住宅ローン減税等があるから」は、22%から8%に減少。駆け込み需要だけでなく、景気回復の手応えもあるようです。

しかし、住宅会社を苦しめているのは、さまざまな値上がりです。「価格が前年度よりも上昇する見込み」とした回答の割合は、人件費が44%、住宅用地取得価格が52%、建築資材価格にいたっては60%となっています。いずれも5年前に調査を開始してから最高レベルの水準です。

土地価格は、全道的に上がり気味のようです。十勝でも、帯広市内だけでなく音更町などでも便利の良い土地での分譲地開発がほぼ終わっていますので、立地条件と価格のバランスの良い土地が見つかりにくくなっています。札幌では、土地の平均取引価格が5年連続で上昇しており、土地不足が問題になっています。

人件費も、「働き方改革」などが叫ばれ、また職人不足が慢性化している今、職人さんの人件費をきちんと上げようという動きが出てきました。ただ、こうした人件費、建材価格、土地価格の上昇は、家を建てたい人にとっては全て値上がりの原因となるので痛いところです。



※ご興味のある方は、住宅金融支援機構北海道支店のページから結果の概要をダウンロードできますのでご覧下さい。

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2018年03月28日

十勝2×4協会 40周年記念 カナダツアーレポート (下) ウッドファーストの国

3月24日付けで十勝毎日新聞に掲載された、十勝2×4協会 40周年記念 カナダツアーレポートの3回目(最終回)です。
 
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上記画像をクリックしていただくと、拡大表示されますので読みやすくなります
 
今回の記事のテーマは、地域材活用です。カナダのブリティッシュコロンビア州では、州の公共建築物は必ず木造で可能かどうか検討しなければならないという法律「ウッドファーストアクト」が9年前に制定され、中層・大規模建築物の木造化が進んでいるそうです。ツアーの一行は、地域材が3820m3も使われた大規模建築物であるスポーツ競技場を見学しました。
 
実は十勝でも足寄町役場や豊頃町民プールなど公共建築物が木造で建てられるなど、取り組みが始まっています。
ツーバイフォー工法は、こうした中層・大規模建築物にも適しており、東京では5階建ての建物が試験的に建てられるなど、技術的な課題は既にクリアしています。
 
十勝ならば、リゾートホテルなど、木造の良さを生かせる大規模な建物にツーバイフォーが採用され、地域の木材が多く使われれば、地域経済の活性化にもつながります。
 
十勝がかかえるいろんな課題に対して、既に答えを出しつつあるカナダの先進的な取り組みは、とても参考になり、参加した会員も大満足でツアーを終えました。
 
今後もこうした学びを継続的に進め、十勝のみなさまにいろんな形で貢献・還元できる団体でありたいと考えて活動しております。
 

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