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2012年06月26日

地域型住宅ブランド化事業の真の狙いは?

地域型住宅ブランド化事業(以下、地域ブランド事業)とは、地域材を活用した木造の長期優良住宅を対象に、国土交通省が今年度から始めた補助事業だ。住宅会社の主な応募要件として、年間の新築住宅供給戸数が54戸以下であることを掲げているため、工務店の間で注目度が高い。

 12年6月8日に締め切った第1回募集には「500件を超える」(同省)応募があった。同省は7月下旬に採択結果を公表する予定。夏から秋頃にかけて第2回募集も予定している。

 昨年度まであった木造の長期優良住宅に関する補助事業「木のいえ整備促進事業」と比べて、制約が多いと不満を漏らす工務店もある。同事業は工務店が単独で応募できたのに対し、地域ブランド事業は材木店などを含む事業者グループでの応募を求めている。なぜこのような制約があるのか、同省住宅生産課木造住宅振興室の担当者に聞いてみた。


――グループで応募する事業となっているのはなぜか。

国交省 縮小も予測される新築住宅市場で、中小の工務店が大手の住宅会社に対抗するためには、単独ではなくまとまってもらうのが有効な手段の1つだと考えた。まとまることで個々の工務店の得意、不得意を補い合ってほしい。

――応募だけが目的の臨時のグループではだめということか。

国交省 グループを(長期優良住宅の維持保全計画の期間である)30年以上続けてくれとまでは言わないが、ある程度継続してみてほしい。工務店が単独でいるのと比べると、消費者からの信頼を得やすい場合もあるのではないか。

──経営体力が弱い工務店もある。グループ内で完成保証することを期待しているのか。

国交省 期待しているわけではないが、グループ化のメリットの1つではあるだろう。

──地域材の使用が求められる事業は、ブランド材がなく林業が振るわない地域の工務店にとって不利ではないか。

国交省 まさにそうした地域の木材をいかに活用するか、グループ内で知恵を出し合ってもらいたい。採択の基準を具体的に明かすことはできないが、地域材の活用に積極性と工夫が見いだせるグループを高く評価する可能性はある。

安藤 剛日経ホームビルダー


admin (2012年6月26日 11:05) | コメント(0) | トラックバック(0)

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