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光熱費の安い家とは(終)

2015.07.30

ところで、光熱費を安くするために「どの暖房方式を選べば良いか」と悩む人も多いようです。

この3~4年で電気代は大幅に上がりました。特にオール電化住宅の場合は、5割上がったという声もあります。灯油価格も変動が激しく、ここ10年ほどはリーマンショックを底値として、最大で2倍程度まで上がりました。最近はまた価格が下がり、小康状態です。LPガスは最近安い料金単価の会社が出てきて、以前ほど高いイメージがなくなりました。都市ガスは、「エコジョーズ」の登場で、すっかり安いイメージが定着しました。
 
 
今は都市ガスを選ばれる方、結構多いと思います。LPガスを選ばれる方も増えているようです。でも10年前(2005年)、北海道の暖房・給湯の主役はオール電化でした。20年前(1995年)、主役は灯油でした。10年後の2025年、どの熱源が主役になっているかは誰にもわからないと思います。
 
たとえばLPガスは原油を精製するときの副産物として、あるいは油田、ガス田で採取されます。そのため、LPガス料金は長期的に見れば原油価格の動向とも関連があります。都市ガスについては、天然ガスの輸入価格が上がっていましたが、最近はやや下落して落ち着いています。もっともこの先は不透明です。というのも、原油価格の低迷で天然ガスの採掘が割に合わなくなり、新規ガス田の開発が中止されているからです。シェールガスも採掘コストが高く、原油価格が低迷すると生産量が減る可能性があります。つまり、ガス価格の動向は、原油価格の動向と無縁ではないのです。
 
予測は不可能でも、冷静に考えるために必要なのは、過去の価格の推移を知ることです。
電気料金、灯油料金、ガス料金の50年の変遷を知ることができる貴重なページがあります。
 
50年余の電気料金の推移をグラフ化してみる
レギュラーガソリン価格と灯油価格をグラフ化してみる
50年あまりのガス料金の推移をグラフ化してみる
 
いずれも東京都の価格が基準ですし、電力料金はオール電化の単価ではなく、ガスもエコジョーズ用の安い料金単価ではありませんので実感とは違う部分があると思います。それでも、50年という長期にわたり、価格がどう変動してきたのかを知ることができます。
 
こうしてみると、どのエネルギー源も価格は過去大きく変動していることは確かです。そして、どのエネルギー源が価格面で安心と一概に言えないことがわかると思います。
 
 
長くなりましたが、最後に言いたいこと。
光熱費が安くなる家のために必要な3条件
1)建物の性能
2)設備の性能
3)工事の確かさ
の中で、特に1)と3)が重要なのです。

2)は、エネルギー価格が大きく変動する可能性があり、しかもその予測が難しいので、ここにお金を掛けすぎるのは得策ではありません。それに、1)と3)はマイホームが完成してから変えるのは難しいからです。


4回にわたって「光熱費の安い家」について書きました。ちょっと難しかったかもしれません。でも、一生の買い物ですから、じっくり考えた方がいいと思います。

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